2009/04/29

部下はなぜ辞めるのでしょうか

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上司は、リーダーかそれともマネージャーか。

上司に期待される役割として、まず重要なことは、マネージャーとして部下を管理することです。

リーダーの仕事は「より良い未来に向けて人々を一致団結させる」ことです。しかし、まずは、リーダーである前に、マネージャーとしての役割期待が重要なことはいうまでもありません。マネージャーとしての能力もなくては、部下はついてきません。

「10人の部下のうち4人は、来年辞める」

ところが、人々の胸をぐさりと突くBBCニュースが流れたのは、2008年4月21日のことでした。(Monday05:17GMT UK)。そのBBCニュースでは、「10人の従業員の4人以上が来年仕事を辞める」というショッキングな調査結果が発表されたのです。
考えてみれば、誰でも今の仕事をいつかは辞めるでしょう。とくに問題はないはずです。しかし、ここでは「来年に辞める」と期限をつけているところが衝撃的だったのです。しかも40%という割合には少々びっくりさせるものがあります。もし、貴方が営業部長だったとしますか。上司として営業部10人のうち4人以上が来年辞めるとしたら部長の貴方はどうしますか?
というわけで、「上司もこれじゃヤバイぞ!」というわけで、イギリスでは、まだ春まだ浅きその週の人事や経営の話題を独り占めしたものでした。

会社を辞めたい理由

では、その調査結果で、10人中4人が来年に辞めたいとする理由は何だったのでしょうか。
それは、「不合理なほどに仕事量が多い」ため、だとか、「給与が低い」とか「キャリアパスが欠けている」という意識が会社を辞めたい理由でした。また、従業員の半数が、最初に配属されたとき以後満足なサポートを受けられていない、4分の1以上の従業員は彼らの上司からのサポートがない、と訴えていたのです。
では、ニホンではどうなのでしょう。

会社の中で漂流する従業員

入社後1-2年の従業員はとくに離職したがっているといいます。「かくも高い割合の従業員が働く意欲をなくしているという事実というだけでなく、有能な従業員でさえ(会社から去るために)ドアに向かっている」という憂慮すべき事態を明らかにしたと、この調査機関Investors in PeopleのCEOは述べています。従業員は、仕事をこなしているように見えて、実は、漂流し、離職したがっているのです。そんなはずはない、という意識を変えなくてはならないのです。

従業員は指示ではなく、上司や会社からの支援や支持・サポートを求めているのです。具体的には、部下が自分の仕事ぶり、つまりパフォーマンスに対する「効果的な」フィードバックや評価が欲しいのです。

こうしたコミュニケーションが、貴方の職場でなりたっているでしょうか?それはイギリスの話であって、ニホンの職場ではそんなことはないと、断言できますか?

「従業員は、上司のサポートなしには、企業目的に深く関与し続けるよりも、むしろ漂流し、分かれ行くことになるだろう。」 とは、この調査会社CEOの見解でした。

さらに調査結果は語ります。「デモチベーション(意欲を失うこと)は、大企業でより深刻な問題になっている。」というのは、5000人以上の大企業でデモチベートあるいは全く意欲を失っていると答えた割合は39%であり、50-250人の企業の30%より多いというのです。そして、官僚・公務員など公共セクターのワーカーのモチベーションは最低だというのです。このように、「組織」の中で漂流するヒトの数は、確実に増えています。


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