2009/04/29

リーダーシップのもつ危険性

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リーダーは、成員に対してこれまでの価値基準に変化を迫らねばならないために、抵抗を招くといいます。その抵抗は、平穏を妨げるリーダーを引きずり下ろすという目的となって現れることがあります。

 リーダーシップといえば、コッターの『リーダーシップ論』をはじめ最近では、ジャウォースキーの『シンクロニシティ』まで、リーダーシップの系譜は百花繚乱を呈しています。それらの一貫したメッセ-ジは、リーダーシップは創造的で人々を魅了し駆り立てるといったポジティブな部分です。しかし、リーダーシップをとる事のリスクや危険性にスポットをあててることも必要です。その上で、リーダーシップのとりかたを工夫すればよいのです。

「人は変化それ自体に抵抗するのではない。人は何かを失うことに対して抵抗するのだ」

このことは、重要な真実です。リーダーは変革を求めるからです。しかも、リーダーは、「権限のある職に就くまで行動を先延ばしするようであってはならない」としたら、それは、かなり、リスクをもつ行動となります。

その意味で、「最前線のリーダーシップ」 (ロナルド・ハイフェッツ著)は、従来のリーダーシップ論よりも一歩進んで、具体的にリーダーシップあるいはリーダーとなることの問題性を提起した興味深い論稿です。

リーダーの4つのリスク

著者はそれを4つのリスク(基本形)として提示します。

 1.脇に追いやられる
 2.注意をそらされる
 3.個人攻撃される
 4.誘惑される

リーダーが生き延びる方法

そのリスクを認識しつつ、リーダーシップを発揮しながら生き延びる方法が5つあるといいます。

 1.全体像をつかむ(自分が起こした行動で発生している現象をその最中に理解する能力)
 2.政治的に考える(→さらに細かく6つの視点が提示される)
 3.衝突を指揮する(破壊的なエネルギーを最小化し、建設的なエネルギーを確保する)
 4.当事者に作業を投げ返す(適応の問題を、適応を必要としている当事者に投げ返すには)
 5.攻撃を受けても踏みとどまる(高い人間性に言及しており、次章に波及)

リーダーシップの原点と心を見つめる

 1.渇望をコントロールする(感情の流れを指揮する)
 2.自分自身をつなぎとめる
   役割と自己の区別、相談者を協力者と区別し確保する、聖域をさがす、
   神聖な心を持つ...等のキーワードが出てくる。


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