2009/04/24

自己実現型モデル

954-1236280061sdfr「自己実現型モデル」

人はなぜ働くかの答えとして、最近の裁量労働制にみられるように、人は自律的に仕事に満足を求め、自己実現を仕事を通して行うのだという「自己実現型モデル」もあります。これは内発的動機付けともいうべき衝動があり、心の内側からむらむらと沸き起こる意欲によって仕事をすること自体が気持ちよくて仕方ないという人のことをいいます。

マズローの欲求段階説

アブラハム・マズロー(1908年~1970年 A.H.Maslow アメリカの心理学者)は,彼が唱えた欲求段階説の中で,人間の欲求は,5段階のピラミッドのようになっていて,底辺から始まって,1段階目の欲求が満たされると,1段階上の欲求を志すといいました。

人間の欲求の段階は,生理的欲求,安全の欲求,親和の欲求,自我の欲求,自己実現の欲求です。生理的欲求と安全の欲求は,人間が生きる上での衣食住等の根源的な欲求,親和の欲求とは,他人と関りたい,他者と同じようにしたいなどの集団帰属の欲求で,自我の欲求とは,自分が集団から価値ある存在と認められ,尊敬されることを求める認知欲求のこと,そして,自己実現の欲求とは,自分の能力,可能性を発揮し,創造的活動や自己の成長を図りたいと思う欲求のことをいいます。

報酬としての「自己実現」

仕事をして、その結果の達成度合(achievement level)が高ければ満足し、極端な場合、仕事の報酬が仕事である場合さえ、本人にとっては働く価値となるのです。

たとえばその成果として(カネでなく)さらに困難な仕事が報酬として与えられてもそのような仕事に挑戦する機会が与えられたことで満足し快適と感じる人です。これは、自律から自立につながる考え方で、もはや職場という考え方から解放され、組織に使われるのではなく組織を使うのだという考え方に通じるものがあります。

インデペンデント・コントラクターの世界

インディペンデント・コントラクターとは、高度な専門性を備え、業務単位の請負契約を複数の企業と結んで活動する「法人化した個人」および「個人事業主」のことを指すコトバです。Independent Contractorの略でICと呼んだり、直訳して独立業務請負人とよんだり、プロワーカーなどと呼んだり、呼称は様々。一部には独立業務請負人を略して「ドクウケ」と呼ぶ向きもあります。
「必要な時な時に必要なだけ」プロジェクトに参加し、ベンチャー企業としてIPOを目指すわけでもなく、自宅を中心に自分のペースで働くSOHOとも一線を画するICは「雇われない、雇わない」フリーエージェントとしてのビジネスマンの新しいワークスタイルとして注目を集めているのです。

このように、最近は職場に固定されずindependent contractorとしてその能力を請負契約(成果をあらかじめ約定する)で評価してもらう独立したジャンルの職業もでてきています。

裁量労働制の世界

一般の職場でも「裁量労働制」はこのような意味内容を含んでいる。しかし、こうした裁量労働は、ITソフトの作成など自律的に仕事ができる分野であることを要し、またその従業員に自立してその職務を遂行できるだけの能力があって初めてみとめられるものであるから、一般の事業所において一般的なワーカーにあてはまるモデルではありません。また、高度の実務知識があってもたとえば経理マンにはこのモデルは当てはまらないでしょうし、アシスタントの仕事にもあてはまらないといえます。


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